江戸時代の主な産地と種類(区名は現在)
小松菜、千住ネギ、金町コカブ、早稲田ミョウガ・・・・・
もともと江戸にあった地野菜とともに、
参勤交代で諸国から集まった武士たちが市中で地元野菜の種を栽培して、
品種の改良をは経て
「江戸野菜」として定着させたのが江戸東京野菜。
1960年前後まで都内や近郊で盛んに作られていた。
だが、サイズが大きすぎるなど、現代の食生活になじみにくく、
栽培に手間がかかることもあって、
数は急激に減ってきた。
最近は、こうした野菜をゆかりの地を中心に育てる取り組みが進んでいる。
中太りで大型の練馬大根。
戦後は一度は栽培が途絶えたが、生産者たちが種を守り、いまでは直売のほか
漬物の加工品も販売。
この冬の収穫期には、練馬区などが協力してダイコンの引っこ抜き大会も予定している。
根の長さが1メートルにもなる滝野川ゴボウ・ニンジンと、
小ぶりで先が三角すい状にとがった
亀戸大根。それぞれ地元の小中学生で栽培されており、
学校給食や地元の祭りでも人気だ。
生産地以外にでも、江戸東京たてもの園(小金井市)では11月、
5種類の江戸東京野菜を使った催しを計画している。
デパートやスーパーでも専門の売り場を置くなど、扱い量は年ごとに増えている。
築地市場で野菜・果物の卸売りをしている東京シティー青果(中央区)は、3年前から
江東東京野菜の取引を始めた。
「土地の名がついた野菜が多く、地域の魅力を見直す働きにもなっている」と
野田裕・営業開発課長。
「京都の人が京野菜を守っているように、江戸の野菜も、まず東京で大切にしていきたい」と
意気込んでいる。 朝日新聞より
「東京の食文化を守ってきた日本料理屋こそ江戸東京野菜を発信するべき」と話す
日本橋ゆかり3代目野永喜三夫さん千住ネギと大間のマグロを使ったネギマ焼、
小松菜のおひたしなど、江戸東京野菜と各地の食材を組み合わせた料理がふんだん。
10月28日 日曜日の日本橋・京橋まつりでは、江戸東京野菜と料理のブースを出店します。 |